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マネーコラム/定年後の住まい

●定年後の住まいはどのようにお考えですか。

子どもも独立し、一戸建ての住宅も夫婦2人で住むには広すぎる。2階に上がるもの足が悪くなり、おっくうだ。利用しないスペースがあるのももったいないし、老後のお金の心配もあるので、適当な広さのマンションに引っ越そうかしら。

先日、このような相談を受けました。

現在の住宅に住み続ける場合、検討したいのが「リバースモーゲージ」です。

リバースモーゲージは簡単に言うと、自宅を担保に毎月一定額を融資してもらって、死亡後に自宅を売却して清算するしくみです。縮小する公的年金を補完する方法として注目されています。

一部の自治体では古くから扱っていますが、最近ではまだ数は少ないですが、銀行でも扱うようになっています。現時点では、東京スター銀行と中央三井信託銀行が扱っています。

ただし、今のところ、首都圏や近畿圏の一戸建ての住宅に限られている点が難点です。

住み替える場合にはどのような選択肢があるでしょうか。

購入するにせよ賃貸にせよ、高齢者に配慮した住居に住み替えるべきです。

まず、高齢者を対象とした賃貸住宅として、高齢者向け優良賃貸住宅があります。

バリアーフリーや緊急通報システムの設置など高齢者に配慮した設計になっています。事業者への建築費の補助や居住者に対する家賃の補助があるので一般の賃貸物件より家賃は割安です。

身の回りのことができる60歳以上の高齢者の方には「ケアハウス」があります。

ケアハウスは、「食事つきの高齢者用ワンルームマンション」といったイメージです。ケアハウスでの生活は、在宅での生活とほぼ同じです。部屋(個室)の掃除、洗濯など自分の身のまわりのことは自分でできる「自立を尊重した福祉施設」ともいえます。

介護が必要な場合は「介護付有料老人ホーム」が良いでしょう。

一般的には、入居一時金を支払って終身利用権を得る形を取ります。入居一時金の他、毎月15万円〜30万円ほどかかります。ホテルや社宅などを改築した施設が続々建築されていて住み慣れた町の施設に入居し易くなっています。施設によって、ホテル並みの食事を出したりなど、それぞれ個性がありますのでよく比較して自分に合った施設に入居することが大切です。特に、スタッフとの人間関係は重視したい点です。体験入居などしてみてはいかがでしょうか。

いざとなってからでは満足のいく施設は見つけられません。早めに準備されることをお勧めします。

                                 by CFP新美昌也





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