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母子家庭のライフプランは成りたたくなる!?
児童扶養手当は、離婚や死別などで父親のいない児童(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで。つまり、高校卒業まで)がいる母子家庭に支給される国の手当です。
支給額は子供1人の場合、所得(収入−給与所得控除)が57万円以下であれば全額支給され、月約42,000円です。2人目には月5,000円、3人目以降は月3,000円が加算されます。養育費はその8割が所得とみなされます。
母子家庭にとっては収入の柱となっているのですが、2008年4月からは支給開始から5年たつと支給額が最大半額まで減額されることが決まっています。さらに、母親に「自立」を求め、求職活動に熱心でないとみなせば手当の支給が削減・停止できることになっています。
国としては就労自立支援、子育てとの両立支援策、別れた夫からの養育費の確保策を実施し、母親の「自立」支援を最大限努力するとのことです。
しかし、これら支援策の効果を検証することもなく、児童扶養手当の削減だけを決めた点に大きな問題があります。つまり、国は財政難から、児童扶養手当削減を決めたのであり、母親の「自立」は修飾語に過ぎないと思います。
実際、母子家庭に対する自立支援策は全く不十分です。現在の雇用環境では母子家庭の母親がどんなにがんばっても自立は厳しい状況です。正規雇用以外の母子家庭の母親の平均年収が130万円程度なので、児童扶養手当の削減は死活問題です。
私の所属するNPO法人しんぐるまざーふぉーらむでは現在児童扶養手当削減の反対署名を集めています。皆さんもこの問題について考えてください。