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累進課税のしくみ、満期保険金の収益計上時期、第7回株式投資の基本(資産をふやす)、他
ライフプランとファイナンシャルプランニング(生命保険・住宅ローン・資産運用の見直し)
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お金を殖やす、貯める、今日からはじめる節約テク! 第27号
2005/12/27発行 発行部数:1,930部
〜どの金融機関にも属さない中立・公正のFPがあなたを応援します〜
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□■メルマガの内容(はじめての方へ)
このメルマガでは、読者の皆さんが知っておくと得する税金のしくみや、賢
い保険の選び方、住宅ローンの得する利用方法、年金テク、節約テクなど、
すぐに役立つ知恵を実務家FPがわかりやすく、生活者の立場で、あなたに
お伝えします。
お金について考えることで、あなたやご家族のライフプランについて見直す
きっかけになれば、うれしいです。
【目次】 ________________________________
・家計とビジネスに役立つ算数 〜累進課税の仕組み〜
・保険商品、保険契約法、保険税務の研究 〜満期保険金の収益計上時期〜
・株式投資の基本(7回目)〜資産を大きく殖やす〜
・ワンポイントレッスン 〜住宅の選び方〜
・無料レポート進呈
・ご案内 〜家計見直し暮らし向上委員会〜
・編集後記
___________________________________
● 家計とビジネスに役立つ算数 〜累進課税〜
累進課税の仕組みには、節税のヒントが隠されています。所得税、贈与税、
相続税などは累進課税です。累進課税は、課税対象額が増えるほど税率が高
くなりますが、その仕組みを正確に理解している方は多くないと思います。
まずは、次の問題を考えてください。
[問題]
1,000万円の贈与を受けました。税金はいくらですか。
<贈与税率表>
200万円以下 10%
300万円以下 15%
400万円以下 20%
600万円以下 30%
1,000万円以下 40%
1,000万円超 50%
[考え方]
まず、課税対象額を求め、上記の税率を掛けます。
課税対象額:1,000万円−110万円(基礎控除額)=890万円
ここからが重要です。
200万円×10%= 20万円
100万円×15%= 15万円←200万円超300万円以下の部分
100万円×20%= 20万円←300万円超400万円以下の部分
200万円×30%= 60万円←400万円超600万円以下の部分
290万円×40%=116万円←600万円超890万円以下の部分
_________________
合計890万円 231万円
このような方式の累進課税を「超過累進課税」といいます。
このような計算方法からわかることは、所得を分ければ、節税になるという
ことです。よく中小企業で、役員報酬を社長が2,000万円取るより、奥さんと
1,000万円づつと取ったほうが、手取り額が多くなるのは、所得税が超過累進
税率だからです。
また今年度で廃止になる「住宅取得資金等贈与の特例」(五分五乗方式)も
課税対象額を5分の1にすることにより税を軽減しています。
(例)住宅資金1,000万円の贈与税
1,000万円÷5年間=200万円
200万円−110万円=90万円
90万円×10%=9万円
9万円×5年間=45万円(贈与税額)
__________________________________
● 保険商品、保険契約法、保険税務の研究
〜満期保険金、死亡保険金の収益計上時期〜
[問題]
1.養老保険の満期日は12月30日です。お金が口座に振り込まれたのは
1月4日でした。満期保険金の収益計上時期は次のどちらになりますか。
a:12月
b: 1月
2.死亡保険金の収益計上時期は次のうちどれになりますか。
a:死亡日
b:保険金請求日
c:保険会社より保険金支払いの通知を受けたとき
d:保険金を受取ったとき
[考え方]
1について
税法では権利義務が確定したときに収益費用を認識する「権利確定主義」を
採用しています。養老保険の場合、満期日に権利が確定しますので、設問の
場合12月が計上時期です。
なお、個人の場合の収益は、「(満期保険金−総支払保険料−50万円)×
50%」です。法人の場合は、満期保険金−保険料積立金です。
2について
死亡保険金の場合は満期保険金と異なり、保険金の支払いについての調査が
あります。調査の結果、告知義務違反等があれば、保険金が支払われません。
このような事情がありますので、通常、保険会社より保険金支払いの通知を
受けたときに収益を認識します。
※ 保険の基礎知識はバックナンバーをご覧下さい。
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● 株式投資の基本(7回目) 〜FP流〜
今回は、資産を大きく殖やすための基本的な考え方を述べます。この基本が
わかれば、自分なりのポートフォリオ(適切な分散投資)を考えることがで
きます。
1.株式に投資する。
日本証券経済研究所「株式投資収益率98」によると1998年までの45年間
の株式の収益率は14.5%、債券の収益率は6.8%です。
2.長期投資する。
株式は短期保有の場合、投資開始時期によってリターンが大きく異なりま
す。一方、10年間保有した場合には、投資開始時期にかかわらず、リタ
ーンが安定することが過去のデータから分かります。
3.世界分散投資する
バブル崩壊後の日本の株式市場のように株価が大きく下がってしまっては、
資産を殖やすことはできません。日本の市場が悪くても、世界を見渡せば
好況の市場もあります。
4.債券にも投資する。
株式と債券の違いについて簡単に述べます。会社で考えてみますと、会社
に出資して株主(所有者)になったのを証明するのが株式です。会社にお
金を貸し付けるのが債権者で、債券は借用証明書です。したがって、債権
者は期限がきたら貸したお金を返してもらえます。株主にはそのような権
利はありません。
このように債券では期限まで保有した場合、元本保証がありますので、債
券にも投資することにより安定性が増します。もちろん、借り主が破産し
てしまえば、債券は紙くずになりますので、投資先の財務力は重要です。
国が発行する国債は、一応、安心できます。
5.株式と債券の資産配分
株式の運用期間から、株式の配分を決め、残りを債券にするという手順で
考えるとスッキリすると思います。
株式は、短期保有の場合、リスクが大きいので、運用期間が10年では
20%〜25%、15年では50%、25年以上では75%を目安にした
ら良いと思います。
6.投資信託を活用する
理屈はわかっても、自分で株式や債券から銘柄を選んで直接投資するのは、
難しいものです。また、投資金額もバカになりません。
投資信託を購入すれば、比較的小さな金額で多くの銘柄に投資できますし
、資産運用のプロに運用を任せることができます。
投資信託に関しては、次回以降詳しく取り上げます。
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●ワンポイントレスン 〜住宅選び・アフターフォロー〜
本年は、姉歯問題で、建設業界は大揺れです。姉歯問題は極端な例だと思い
ますが、住宅購入後、ドアの立て付けが悪いなどトラブルは避けられません。
トラブルが生じたとき、販売会社がアフターフォローをどこまでしてくれる
のか、住宅購入前に十分確認しておきたいものです。
例えば、メンテナンス期間として塗装部分は2年など個々に明記されていま
すので、必ず確認してください。
売買契約では、「瑕疵担保責任」が「引渡しから2年」とされています。瑕
疵担保責任は、売買当時、一般に発見できない欠陥があったときに一定期間
内であれば、契約の解除や損害賠償が請求できます。
ただ、実際、売主は欠陥を認めず、補修で済ますことも多々あり、解除は難
しいので、買主の保護としては十分ではありません。
そこで、「住宅品質確保促進法(品確法)」が平成12年4月に公布されま
した。この法律により、柱、屋根などの基本構造に欠陥が見つかったときに
10年間は無償で業者に無料で修理を請求できるようになりました。
更に、同年10月に、新築住宅の品質を一定の数値で表す「住宅性能表示制
度」もできました。これは、業者に強制力はなく、購入者の任意の制度です。
この制度を活用したいときは、第三者機関の「指定住宅性能評価機関」に検
査を依頼し、「指定住宅性能評価書」をもらいます。この評価書を請負契約
や売買契約時に添付すれば、性能が契約として保証されますので、後日のト
ラブル回避に役立ちます。
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● 編集後記
本年もあとほんの数日となりました。このメルマガも発行してから1歳
になります。応援してくださり、心より感謝します。来年も、ますます
お役に立てるようにメルマガの内容を充実していきたいと思います。
皆さん、良い年をお迎えください!
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